【09.02.14】【2009年2月5日春闘速報(2)】7対1看護基準取得病院は愛知県内総ベッド数比で、4割へ

病院数で40カ所に増加
 昨年6月から+8病院が申請
(2008年12/25付け東海北陸地方厚生局・資料から)

◇県内一般ベッド総数4万1,531床に対し
 申請は1万3,732床で08年6月時点から+1,325床増加
◇県内一般病院229に対し40カ所・17%、ベッド数で37%◇各病院の総ベッド数に対する申請率平均は、90.0%

(特徴点とコメント①)
 前回調査(08年6月末調査)と今回調査(ほぼ昨年12月までの申請分)を比較すると、7対1看護基準取得病院数では、昨年6月時点と比べ+8カ所(34カ所→40カ所)と大きく伸びました。県内一般ベッド総数対比でも、1万3,732ベッド(1万2,407ベッド・33%→+1,325ベッドプラス・37%)で7対1取得はベッド数対比でも、取得比率でも増加↑しています。

総病床数 届出対象ベッド数 申請 増加数 前年  県内一般 県内一般
                      病院数 増加率 ベッド比 病院数比
08年12/25時点 計15,212 計13,732(90.0%)  40病院 1,325 110.7%  37% 17%
08年 6/ 3時点 計13,706 計12,407(91.0%)  34病院 1,835 117.4%  33% 15%
07年12/27時点 計11,674 計10,572(91.0%) 33病院 1,228 113.1%  28% 14%
07年 5/ 1時点 計10,285 計 9,344(90.8%) 28病院 4,245 183.2%  25% 12%
06年11/28時点 計 5,733 計 5,099(88.9%) 20病院 14% 9%

(特徴点とコメント②)
 前回、約半年前の調査と比べると7対1看護基準の取得病院数は、今回は+8カ所が新たに申請し、返上病院は2カ所(前回調査では新取得病院は5病院で「返上」病院が4カ所)と変化が見られています。7対1看護が発足した06年以降、翌年の07年3月から08年の7月段階まで届け出ベッド数に対する7対1看護取得ベッド数の隔たりが大きい(ベッド制限・病棟閉鎖等で看護師増員をしきらないまま取得)傾向が見られましたが、この半年間の申請病院では、届け出病床数と申請ベッド数がほぼ同数という、こまれでの傾向とは異なった動きがていきています。今後の動向を注視し、分析を継続する必要があります。
◆ 7対1看護基準を「新たに申請し取得」した病院は、8カ所
                 (08年6月時点より現在まで)

病院名                所在地      総ベッド数 申請ベッド数 申請率        
08年 7/1 国家公務員共済名城病院    名古屋市中区   317     275    87.0% ▲42    
08年 8/1 碧南市民病院         碧南市      320     320    100.0%      
08年10/1 ちくさ病院          名古屋市千種区  53     53    100.0%      
08年10/1 豊川市民病院         豊川市      394     339    86.0% ▲55    
08年10/1 犬山中央病院         犬山市      316     268    85.0% ▲48    
08年11/1 東海市民病院         東海市      199     199    100.0%      
08年12/1 西尾市民病院         西尾市      400     400    100.0%      
08年12/1 新城市            新城市      255     255    100.0%      

(特徴点とコメント③)
 いったん、7対1看護を申請したが、その後、人員不足と推定される何らかの理由により、7対1看護を返上せざるをえなかった病院数は、現在まで8病院にのぼっています。返上病院のうちわけは、2006年4月からの制度新設にともない、かけ込み的に申請したと思われる2006年度内の申請病院での返上病院は「6病院」です。翌年の2007年の返上病院は、0病院となっています。理由はわかりませんが、2007年度の申請病院が2006年度の返上病院と異なる傾向になっていることも、変化の一つです。
◆ 7対1看護基準を「返上」したと推定される病院は、8カ所に増加
※印は加盟組合            (07年12月時点・2カ所)
病院名              所在地      申請日  総ベッド数 申請ベッド数       
名古屋第1赤十字病院      名古屋・中村区  06年11/ 1 857   781(91.1%)      
愛知県心身障害者コロニー中央病院 春日井市   06年11/ 1 150   35(08年4月復活)     
愛知学院大学歯学部付属病院   名古屋・千種区 06年 4/ 1      
※新城市民病院          新城市     06年 9/ 1 225  221 98.2% ▲4    
 伊藤病院            名古屋・熱田区 06年 5/ 1 18 18 100.0%     
 東海産業医療団中央病院 東海市     06年 7/ 1  160 250 64.0% ▲90    
 星ヶ丘マタニティー病院     名古屋市千種区  08年 4/1  58   58 100.0%       
※藤田学園保健衛生・坂種病院   名古屋市・中川区 08年 4/ 1 499    499 100.0%    

求人は大切だが、どの病院も定着対策の強化が、社会的人材確保の道
 日本医労連は、加盟組合や全国の実態から「いま、働き続けられる職場作りが最も大事」としそのための「賃金と労働条件の改善」を社会的に進める必要を提言しています。『経営効果のみに目を奪われ、ぎりぎりの人数・労働強化で無理を強いての申請は、退職数防止にならず結局、維持できない』と警告しています。社会的な養成増も必要です、しかし、現在働いている看護師の退職防止がカギになっています。

公開:2009年2月14日   カテゴリー: