望む暮らしを支え、生きがいにどう寄り添うか

5月23日、第42回愛知医療研究集会を開催。49人が参加しました。
午前の講師は医療法人社団悠翔会の理事長の佐々木淳さんで上記のテーマでした。
午後の分科会は腰痛予防・摂食嚥下・ペイハラの3つの分科会に分かれて、感想交流や各分野での実技、実践交流を行いました。
記念講演
あなたもやっていませんか?エルダースピーク ~高齢者への不適切ケアを改善し、尊厳に配慮した関係を~
記念講演では、加齢によって身体的・社会的機能が低下するものの維持される精神的機能とのギャップで葛藤が生まれることを紹介。


ACPも社会的には治療をどこまでやるかにフォーカスされることが多いが、当事者がどんな生活がし記念講演基調報告県医労連 書記次長近藤さんたいか、死ぬまでにやっておきたいことなど価値観の部分を重視して、その人を理解しようと話しました。在宅医の立場から入院によるリスク(10日入院で7年老化が進行)や3割程度が自宅に戻れなくなっている現実を報告しました。
また入院において、すべての疾患に内服薬が処方される多剤併用(ポリファーマシー)の問題も指摘されました。
認知症についても話があり、抗認知症薬の1年以上の継続服用している方の効果については差はないことや、抗コリン薬や胃薬、抗不安薬などでも認知症が引き起こされると報告があり、薬剤のチェックは重要であると指摘しました。

エルダースピークについては子ども扱いする口調や支配的な言い回し、過剰に単純化した話し方で患者の拒否が増えるとのことで、接し方そのものが介護拒否を誘発していると話しました。
あわせて、痛みや不快感(かゆみなど)が介護拒否につながることもあり身体のアセスメントが重要であると報告されました。
最後に参加者に向けて、「患者利用者の望む暮らしを理解し、生活にどう寄り添い、生きがいを支えていていくのは、ケア労働者が一番得意分野だ」としてエールをくださいました。
基調報告

近藤さん
基調報告では近藤書記次長より、情勢やこの間の取り組みを紹介しました
医療をめぐる情勢では、OTC類似薬の負担増や高額療養費制度など、多くの国民が影響を受けると報告。社会保障の削減でなく拡充するため、要求実現のため未加入の方にも仲間になってほしいと呼びかけました。
分科会
実⾏委員会で話し合い分科会開催
実践的な内容が明日からの仕事に役立つと好評でした。
腰痛予予防防

長坂さんからは、腰痛予防に関わるグッズの紹介と実践があり、参加者が実際に介助を受けながら使用法についても学びました。
腰痛体操も実際に行い、腰痛が起こりやすい姿勢や、それに対しての対策についても学びました。
お互いの職場状況も交流し合いました。
ペイハラ

講師からは八事日赤でのペイハラ対策室の取り組みの報告を受けました。やはり治って当たり前という患者の思いと、医療の不確実性からペイハラが起こることと、意思疎通不足も背景にはあることと話されました。
対策室には警察OBも配置しており「社会でやっていけないことは、患者でもダメ」という部分が非常に理解しやすかったです。
あわせて組織的な対応の重要性が語られました。参加者からは管理者とともに現場でもペイハラの認識や対応について学びの重要だと感想がありました。
摂食嚥下

貝本さんからは嚥下の仕組みや誤嚥のリスク、嚥下体操などの説明があり、福地さんからは、食形態やとろみ剤、とろみをつける際の注意点の説明がありました。
講義の後はとろみをつけたお茶を実際に飲む中で、参加者からは思ったよりもおいしくないという感想も出されました。福地さんからは炭酸にもとろみをつけることができる事が報告がありました。
参加者も普段、食事介助やとろみをつける際の疑問を講師に質問することができてよかったとの感想も出されました。
