コロナの影響に関する介護事業所への緊急アンケート

愛知社保協の協力を得て2020年10月19日~31日、介護事業所に緊急アンケートを実施。対象事業は県内の介護施設4,685事業所に一斉FAXを送信。150事業所から回答がありました(回収率3.2%)。自由記載欄にも多くの記載があり、コロナの影響で深刻な経営難に陥っていることや人員確保が困難な実態が明らかになりました。11月5日記者会見で結果を発表しました。

●経営状況について

150事業所のうち65事業所(44%)において、今年4月~8月の1か月平均収益が、前年同期と比較して、減収したと回答しました。

●事業停止について
全体で3事業所が事業を停止したと回答しました。(訪問介護2、通所1)理由は「感染リスクの回避」 「人員体制困難」でした。

●減収の規模について

➀全体では10.5%の減収率となっています。(減収の規模は1割が25施設44%、2割が14施設25%、3割が9施設16%、4割・5割との回答も2事業所ずつ)

②5割の減収と答えた2事業所は事業停止に陥っている。

③減収したと回答した事業所の割合は、訪問介護37%、通所サービス(デイサービス・デイケア)34%、訪問看護15%、有料老人ホーム8%と、訪問介護と通所で減収しているところが多かった。

●経営対策として検討していること

①業務改善83事業所(55.3%)、賃金減10事業所(6.6%)、サービス減少10事業所(6.6%)と回答。②人員減6事業所、事業所統合も5事業所、事業所閉鎖3事業所

●一時金について

  ①夏の一時金は、150事業所のうち20事業所(15%)が減らしたと回答。(1割減が6事業所、2割減が4事業所)(昨年と同じ107事業所・増えた4事業所)

⇒「減らすと人が辞めてしまうので涙をのんで支給します」と答えた事業所もありました。

  ②2020年冬の一時金について問うたところ135事業所が回答。昨年より下がると答えた事業所が24(18%)昨年と同じ予定65(48%)何とも言えない46(34%)でした。

●衛生資材について

①足りないと回答した衛生材料はプラスチック手袋が40事業所で一番多く、消毒液20事業所と続いた。入荷できるがコスト高で困るとの回答も、手袋で77事業所(51.3%)、消毒液64事業所(42.6%)、マスク64事業所と多く見られました。

●職員への影響

多い順に「メンタルヘルスの悪化(60事業所・40%)」「労働条件の変更(26事業所・17.3%)」「退職者の増加(19事業所・12.6%)」と続きました。

●新型コロナ感染対策として国・自治体に何を求めますか?

    97事業所と最も多かったのは、「2021年介護報酬引き上げ」で、2番目に多かったのが、「公費での利用者・職員の定期的なPCR検査」で73事業所でした。3番目に多かったのは「国の責任での消毒液・ガウン等衛生物資の供給」で53事業所でした。

 ●まとめ

元々人手不足でギリギリの経営状況の介護事業所が多く、コロナでの利用控えによる減収・手袋や消毒液の高騰での経費増での収益悪化と、職員が集まらないことでの人手不足により、大きな痛手となっています。職員へのコロナの影響として「メンタルヘルスの悪化」の回答が多く、感染対策によるストレスで介護職員の精神的負担が増している状況がうかがえます。介護職員への処遇改善を求める声も多く、介護職を目指す人が増え、働き続けてくれるだけの賃金が必要です。

事業停止したと答える事業所もあり、このまま減収が続けば地域の介護が維持できません。国には利用者負担を増やさない形での介護報酬の引き上げと、職員・利用者への定期的なPCR検査で安心して介護サービスが受けられる支援をお願いしたいです。

公開:2020年11月16日   カテゴリー: