【08.05.01】春闘速報・21 2008/04/24 介護人材確保の課題

介護人材確保の課題

【春闘速報21 2008/04/24 介護人材確保の課題 PDF参照205KB】

◇民主党が当初の2万円賃上げ額(900億円)の法律明記を断念する、一方で「09年4/1までに必要な措置を講ずる」には、自民も合意
 
 介護職員の賃金引き上げをめざし民主党が議員立法で今国会に提出していた『介護労働者の人材確保に関する特別措置法案』について自民、民主両党が協議し、4/21に修正することで合意しました。
「民主党は賃上げ額を明記することを断念する代わり、2009年4月1日までに必要な措置を講ずると盛り込んだ(4/23・日経新聞)」。と報道されています。

解説・かいせつ【各党の介護人材確保対策・政策】
07年7月に14年ぶりに介護福祉労働者の「人材確保指針」が見直しされ、介護の労働者の賃金は、平均20万円程度で全労働者の2/3しかなく、生計が立たない問題の改善を指摘。これを受けて各党が政策要求・法案を発表しています
※ 民主党(1/9法案・国会提出 月/2万円賃上げ、国負担(900億と試算)
※ 日本共産党(07年12月に政策提言発表 月/3万円賃上げ、国負担)

◇政府厚労相は、09年度介護報酬引き上げを方針化。
今度は、自民党も『介護者の待遇改善法案』を国会提出、今国会で成立見通し。
 4/23には「自民党・厚生労働部会で『介護従事者等の人材確保のための処遇改善に関する法案』の今国会提出が決まり、公明も合意(毎日 4/23付・夕刊)」とされています

09年介護報酬引き上げ
     政府方針にさせたのは「運動の力」

◇夏から秋にかけて、介護の組合員を
大いにふやし、運動を社会的に広げよう

◇必ずできる
いよいよ、これからが勝負!

わたしたちの課題は「2つ」

(1)先送りされた「大幅賃上げ額(2万、3万円)」を
  必ず獲得しよう
(2)介護報酬アップ財源は、国負担で実施させよう

 今後の焦点は、私たちの政策要求である「大幅賃上げとそれを保障する介護報酬のアップ」がどうなるか、また、「アップの財源は国民負担でなく国の財源で保障を」の行方がどうなるか、です。
 現時点では、(1)介護職員の賃金引き上げは「2009年4月1日までに検討し、必要な措置を講じる」が合意されていますが、
(2)介護報酬アップは国の財政措置で、については舛添要一厚生労働相は、この4月に既に、09年の介護報酬改定で引き上げ方針を示す、一方で報酬アップの財源について「介護報酬を増やすには、介護保険料もある程度は上げないと・・・」と述べており、国民負担を増やさずに、2万円、3万円という具体的な大幅アップ額を実施させることが、夏から秋にかけて先送りされた形となったということです。診療報酬と同様に、介護報酬の審議会は秋からスタートし、決定は09年春に最終決定される運びとなります。

 日本医労連やわたしたちの今後の運動がいっそう重要です。これからが勝負です、私たちの制度政策要求は、国民と経営者、すべての労働者の共感を得られる内容です。この実現のために、介護の運動をいっしに協力してくれる、組合員の仲間をおおいにふやすこと、そして広く社会的に訴える医労連の行動に参加を広げましょう。

公開:2008年5月1日   カテゴリー: