看護の日 ドクター・ナース・介護ウェーブ 今まさに「命の選別」 をしなければいけ ない緊急事態

5/12記者会見

5月12日、看護の日に愛知県医労連・愛知民医連・自治労連愛知県本部は、春のドクター・ナース・介護ウェーブを開催。看護師の労働実態について記者会見を行い、県庁前でアピール行動を行いました(愛知社保協は後援)。10団体から26名が参加しました。11社が取材しました。

現場から看護師・介護職が参加し、現場の実態を発言しました。

・まさに命の選別をしなければいけない緊急事態です!指導者不足で新人教育もままなりません。これ以上退職者を出さないよう、看護師の処遇改善、公費によるPCR検査の拡充を求めます(看護師)。

池田執行委員(看護師)

・新人が入っても欠員状態。妊婦も夜勤に入らないと不足。今の状態では一人欠けるだけでも厳しい。五輪に500人派遣できるならば病院に派遣を。いのちを守ることを優先してほしい(看護師)。

・看護師が足りず、派遣や紹介会社からの看護師がいなければ賄えない。じっくり患者に向き合えない。看護の日、従来よりあった看護師の低賃金で過酷な労働実態を考えてほしい(看護師)。

・介護施設でクラスター起きても入院ができず、看護師1人で防護服もなく対応しなければならない。ワクチンも後回しで定期検査もなく不安の中勤務している(介護職)。

西尾書記長

愛知県に7項目の要請書提出

記者会見では西尾書記長から、実行委員会三者で4/23愛知県に7項目の要請書を提出したことを報告。「今働いている看護師を大切に、働き続けられる処遇改善、離職防止と計画的な養成を。看護師は駒ではありません。一人ひとりの看護師の声を聴いて下さい」と訴えました。①看護師の大幅増員、人員体制整備 ②看護師の処遇改善 ③公費による定期PCR検査 ④公立・公的病院の体制整備と拡充 ⑤保健所の増設・保健師等の増員 ⑥減収補償 の6点を求めるアピール文を紹介しました。

医療崩壊くい止めるため新型コロナ対策に全力を 声明発出

林書記次長

林書記次長から、「五輪開催ありきではなく、国民のいのちを守ることを最優先に、医療崩壊を食い止めるため、新型コロナ感染対策に全力をあげることを強く求める」声明を発出したことを報告。「愛知でも感染者数が過去最高になり、入院できず自宅療養が3,000人に迫る。命守ることに限られた医療資源を集中してほしい。看護の日、看護師の声をもっと広げて頂きたい」と強調しました。

五輪より「いのち守る」こと優先を

県庁前アピール行動

会見後は、県庁前で1時間のアピール行動を行いました。各団体からのあいさつと、現場の看護師や介護職からの実態報告がありました。韓国KBSテレビ(公共放送)の取材もありました。

「国立病院はどんどん人を減らされ、夜勤回数が増えている。大阪にも看護師を派遣する予定。ワクチンの副反応で発熱しても休めず勤務を強いられる。五輪に看護師500人では、ますます医療現場は疲弊してしまう。」(全医労)

「愛知でも介護施設でのクラスターが増えている。看護師は疲れ果て、身も心もズタズタなのに、誰も助けてくれない。まずはオリンピックより、人が足らなくて感染拡大している現場に人を。」(看護師)

「医療崩壊、命の選別が始まっている。入院できず、在宅や施設で亡くなる事態が生まれている。病床削減、公立公的病院の統廃合が招いた結果。病床あたりの看護師数はドイツ・フランスの半分、アメリカの1/4であり、日本の看護師不足は深刻。」(社保協)

「人手不足によって、新人さんへ丁寧に教える時間がない中、看護師は頑張っています。帰宅願望や認知症の強い方を見ながら業務をしていて、スタッフも精神面でとても負担です。」(介護職)

「保険医協会のアンケートでは、8割の医療機関で患者が減っている。 受診控えで、患者の状態の悪化が深刻。癌が手遅れになることも起こっている。」(保険医協会)

「すべての医療機関が事業継続できる減数補填を。やりがいに応じた賃金が払えるだけの診療報酬・介護報酬に上げる必要がある。」(民医連)

矢野書記次長

「自治体病院の現場の組合員は今日来れていないが、人が少ない中患者を守るため必死で頑張っている。いのち署名を集める中で市民の声も聞いている。公立公的病院の体制整備が必要。」(自治労連)

「看護労働は激務で続けていくことができず、やむにやまれず退職に追い込まれている。潜在看護師に出てこいと言っても、育児や介護をしながらであり、簡単なことではない。」(看護師)

#看護師の五輪派遣は困ります ツイッターデモは45万ツイート(現在は51万超)を超えました。看護現場は1人欠けるだけでも回らず、夜勤回数も増えている。矢野書記次長は、「五輪より、国民の命を守ることを優先してほしい」

テレビ朝日「報道ステーション」

看護の日の行動は、新聞4社、テレビ2社が報道。

「看護師の処遇改善を 県医労連など3団体がアピール」(中日新聞)

「待遇改善を早急に 県内看護師ら五輪500人派遣批判」(毎日新聞)

「愛知の看護師「人員拡充を」」(朝日新聞)

テレビもCBC、メーテレが放映し、テレビ朝日「報道ステーション」でも報道してくれました。

公開:2021年5月19日   カテゴリー: