日本医労連 新型コロナウイルス感染症対策の抜本的な強化を求める談話

 

 

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新型コロナウイルス感染症対策の抜本的な強化を求める談話

新型コロナウイルス感染は、感染ルートが把握できないまま罹患者の拡大がすすみ、 2 月25 日に政府は、新型コロナウイルスの感染対策の推進に向けた「基本方針」を発表した。 それに先立つ 専門家会議で は、 今後 1 2 週間が感染拡大を防ぐ瀬戸際としており、政府にはより一層の対策強化を求めるものである。

感染拡大局面での緊急かつ重点的な対応はもとより、抜本的な対策強化も必要となっている。 感染者が適切な検査や治療を受けらずに結果として潜伏を広げることにならないような対策 が求められている 。そのためには、度重なる患者負担増や国保証の取り上げなどにより広がっている受診抑制の事態を解消することが急務である。また、医療・介護現場では、医師・看護師・介護職員などをはじめとして慢性的な人員不足の中、必死に医療・介護を守りながら、いま新たな感染症対策という困難な問題とも懸命に向き合って おり、医師・看護師・介護職員をはじめとした大幅増員も喫緊の課題である。さらに、 1994 年の保健所法の全面改悪により、地域の保健所 が 次々と削減 さ れ 、そして今また、感染症対策の中心的役割を担う公立・公的病院等の再編・統合の「再検証」を強引に押し付けている厚労省は、その政策を抜本的に見直し、公衆衛生管理政策の強化と地域の必要な医療の確保に全力を挙げるべきである。

今後は、新型コロナウイルスに罹患した患者が一般医療機関を受診する可能性も強く想定されている。無保険者や在留外国人を含め、国内にいる全ての方が検査および治療ができるような対策を早急に取り、感染症病床を確保するための医療機関や自治体に対する財政支援、マスクや衛生材料などの安定供給に向けた関係業界団体への再要請などの対策を強めるべきである。感染症の患者を受け入れた医療機関は、外来診療の休止や新規入院患者の受け入れ中止などで実質的に休診状態になることも想定されるため、その財政的な補填や医療・介護従事者の公務災害適用などの保障も必要である。
私たち医療・介護労働者は、新型コロナウイルス感染対策に努めるとともに、以下の要請項目を政府に伝え、緊急かつ重点的な対応と抜本的な対策強化につながる政策を強く求めるものである。

【要請項目】
1. 無保険者や在留外国人を含め、国内にいる全ての方が検査および治療ができるような対策を早急に取り、国保証をすべての加入者に届け、患者窓口負担を引き下げること。
2. 必要な感染症病床の確保と、そのために公立・公的病院をはじめ協力する医療機関への財政支援を行うこと。
3. 感染症の拡大や災害支援など、不測の事態においても充分な対応が可能となるように、医師・看護師・介護職員などの大幅増員を行うこと。
4. 医療機関や介護・福祉施設へのマスクや衛生材料、消毒液などが充分に行き渡るように早急な手立てを行うこと。
5. 保健所の増設と機能強化、公立・公的病院等の再編・統合計画を中止し、地域の意見を十分に踏まえて必要な病床を確保すること。
6. すべての医療機関や介護・福祉施設が充分な感染症対策が行えるよう公的資金による財政支援を行うこと。

 

公開:2020年2月28日   カテゴリー: