【08.03.25】2008年3月22日 【春闘速報(16)3.15 社保協地域医療を守る集会】

3/15(土)医師不足、病院つぶしから

◆ 70名が参加し運動交流
◆ 自治体予算をもっと医師確保に回せ!

 地域の病院守るには住民と手を取り合って
 3月15日(土)労働会館で地域医療守る集会を愛知社協主催で開催。参加は70名(民医連・保険医協会・自治労連・医労連・日本共産党自治体議員の方々)病院では公立尾陽・蒲郡市民・半田市民・豊橋市民・中京病院・国立名古屋・東尾張病院・長寿医療センター・豊橋医療センターの9病院。 はじめに徳田秋・社保協議長が「今、国民の社会保障要求には財源がかかることに、これまでになく理解。国民との広い共同が可能な時期に来ている」と挨拶。続いて 久保田社保協副議長が「基調報告」行いました。

名南ふれあい病院・早川副院長「民医連のドクターウェーブ運動」報告。
 医療費削減が原因で医師不足、ようやく国は「医師不足」を認めたが、まだ抜本的な増員に動こうとしない。財源に消費税財源も言われており警戒が必要。  民医連はナースウェーブに学びドクターウェーブを開始。医師不足は自分の病院だけ、、民医連だけでないことを学んだことが大事だった。医師は頑張りたいと思っているが、困難な病院では医師達の意見をしっかり聞くことや説明がなく、やる気を失い辞めてゆくのでは。
 大事なのは医療団体が住民と一緒に運動すること。パンフも地域住民に読んで欲しい。医師と医学生に国会署名も近く実施。毎年1万5千名の医師が誕生すれば医師もやめず展望が出る。

全体風景

保険医協会・母性保護問題部、萬羽(まんば)
院長は「産科医療の改善へ提言」。

 産科の崩壊で地域で産み育てることが困難に。全国お産を扱うのは283産科うち193施設しかなく3分の1が分娩をやめた。産科希望の学生は毎年300名だが半分が女性医師で子育て期間等を考えると実際の戦力は半分。医療訴訟も05年は999件で04の2倍。福島県立病院で帝王切開の「結果責任」を問われ医師が逮捕され、県内40施設あった分娩可能施設が28施設に激減。あの事件はショッキングだった。医師労働は本当に過重。その上「結果責任」では、もうやっていられない。当面、地域に医師を集約しいつでも対応できる周産期センターをつくるしか方策がないか。国や県も、予算措置をもっと行うべきだろう。

まんば医師

フロアー発言では8名が地域の市民病院の現状や決意を発言(紙面の都合で一部紹介)

愛知は財政豊か医師確保に予算をもっと使わせよう(蒲郡・日恵野市議)
 3月議会で医師確保対策予算を京都と比較し議会で質問。愛知はわずか6000万、京都は8倍の5億円。医師奨学金なら愛知は8人、京都は43人。愛知の一般会計2兆円で、京都は8千億、自治体に予算確保を要求しましょう。

自治体合併で4病院のうち2病院が民間委譲(一宮市・多々見議員)
 一宮市民、今伊勢分院、木曽川市民、尾西病院の4病院が自治体合併で一宮市に。今伊勢分院(精神)と尾陽が民間委譲の方針に地域の医療は住民運動がないと守れないと決意近々署名運動を開始する。

蒲郡市議

2万筆の住民署名で医師確保を愛知県に要請(尾陽・見田さん)
 
 津島市民も、稲沢市民病院も、どこも医師不足で2次救急が危うい、そんな中公立尾陽で内科医師が6名から2名に減る話に地域で住民運動、県に2万筆声の署名を3月に提出。地域2次救急病院が無くなると、中村日赤や厚生連の海南病院の3次救急病院に殺到し機能が麻痺することも解り、地域の2次救急まもる運動がいかに大事かと痛感。

◆集会のまとめ(稲葉哲久事務局次長)
(1)医師不足の解消は四半世紀にわたる医師抑制策が原因する国の政策の失敗そのもの。地域ごとに特徴があるので、交流会は継続したい。(2)地域医療の確保に愛知県のイニシアを発揮させる県要求等をを具体化する。

尾陽病院

稲葉さんまとめ

公開:2008年3月25日   カテゴリー: